2016年12月30日 更新

「たった40円でしょ?」お薬手帳を持つ人と持たない人、医療費の差を計算してみた

病院や薬局での支払う医療費は報酬制度によって決まっているのですが、実はお薬手帳を持参するかしないかで医療費の負担する金額に差がうまれてくるのです。小さな金額でも塵も積もれば財産に繋がってきます。お薬手帳を上手に活用することで、医療費の負担の削減が可能となるのです。10代30代50代と、それぞれの年代で考えた場合に医療費負担はどれぐらいになるのか計算してみたので参考にしてみてください。

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お薬手帳の利用のすすめ

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お薬手帳は、患者さんのアレルギーや、薬での副作用歴の有無、使用している期間といった内容を記録するものになります。病院を受診した際に、先生に指導してもらいたい時や、薬局で薬剤師がお薬手帳を確認することで、飲み合わせや重複して投与していないか、他の治療への悪い影響への防止などといった、薬物治療の適正化に一定した役割を果たしているのです。先生に薬の変更等を申告したので、薬局で伝える必要はないと考えている患者さんも中にはいますが、医療が対象としているのは健康という価値になります。診療科目などによって、先生が繁用できる医薬品は限られています。
しかし、薬剤師は医療費の効果や副作用のリスクをコントロールすることのできる職種なので、両方での申告が正しいと考えます。お薬手帳を利用することで、受診や来局の際に短時間で過不足なく正しい薬の情報を提示でき、医師と薬剤師、そして患者自身を繋ぐ優れたツールといえるのです。

お薬手帳においての料金改定

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2016年4月に改正した診療報酬制度では、調剤薬局へ行く際にお薬手帳を持参すると、実質負担金を値引きするという制度になりました。お薬手帳を利用するだけで負担金の減額に繋がる仕組みは、薬剤師が患者に対しての説明や指導をすると共に、薬剤服用歴に記入をする行為の薬剤服用歴管理指導料があるのですが、この報酬は500円に設定されています。患者さんがお薬手帳を持参した時には、120円安い380円となり、自己負担金額は1割負担の場合は10円、3割負担の場合で40円軽減されるのです。

今から社会などで色々学び成長していく10代、子育て世代で働き盛りの30代、定年退職に近づいて働き詰めの50代をモデルケースとして、70歳を最高齢として月に1回通院した場合の計算をすると、差額は以下のようになります。

10歳で60年=720回×40円=28,800円
30歳で40年=480回×40円=19,200円
50歳で20年=240回×40円=9,600円

これに、加齢に伴い眼科や皮膚科など複数の診療をある程度定期的に受けることになることを考慮すると、この差額金額はさらに大きくなります。

かかりつけの薬局に行くことで安くなる

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いつも通う薬局を作っておくことで、薬局での費用を低く抑えることができます。複数の医療機関を受診した場合には、処方箋を1つの薬局でお願いするようにしましょう。
お薬手帳を忘れたからと言って料金が高くなるということではなく、かかりつけの薬局で薬の一元管理をするという趣旨に協力いただけるのであれば、負担を少し減らしてもらえるということです。
きちんと記録をしているお薬手帳を持参して同じ薬局に通うことで、調剤を行う薬剤師が薬の名前や用法用量の確認を確実に行うことができ、患者ごとの飲み合わせの確認等にかかる時間を効率的に節約できることを想定してこのような制度になっています。

お薬手帳が手元にあるのに、うまく活用できていない患者さんも多いかと思います。活用する1つの案として、医師や薬剤師とのコミュニケーションを図る道具として使ってみてはいかかでしょう。薬を使用した本人でしか知りえない事柄もでてくるかと思います。そういった疑問をお薬手帳の余白部分にメモとして書き込むことで医師や薬剤師に伝えることができます。また、飲み残してしまった薬(残薬)がある場合も、何がどれくらい残っているのかを伝えることで、薬代の節約にも役立ちます。

塵も積もれば・・・

新しく改正された報酬制度によって、お薬手帳を持参をすることで医療費の負担を自己努力によって減額できるようになりました。また、かかりつけの薬局を作ることで薬の一元管理ができ、服薬の管理もより精度が高まることでしょう。

「40円」というと金額としては非常に小さいですが、この先何年かを見据えて見ると、金額も然ることながら、受ける医療の質についても大きな差となるといえるでしょう。
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スクヨカ編集部 スクヨカ編集部