2016年12月2日 更新

お薬手帳アプリを使ってみよう!メリットとデメリット基礎編

2016年4月に調剤に関する診療報酬改定があり、「お薬手帳がない方が少し安い」という節約術のような状況が逆転しました。このタイミングでお薬手帳を使うようになった、という方もいらっしゃるのでは? 現在は紙のお薬手帳だけでなく、スマホアプリも幾つかリリースされています。ここで気をつけてほしいのが、お薬手帳の電子化においても注意すべきことがある、ということです。今回はお薬手帳電子化のメリットとデメリットをご紹介します。

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お薬手帳の種類

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お薬手帳の電子版、ご存知ですか?

紙のお薬手帳であれば、お持ちの方も多いはず。
最近はお薬手帳電子化の波が各方面から押し寄せ、いまや7000薬局以上と連携しているスマホアプリもあるほど。
・薬局で待たないお薬手帳-EPARKお薬手帳

アプリだけでなく、こんな形でもお薬手帳がでてきています。
・ICカード型  ソニーのharmo
・電子マネー型 イオンのWAON

どちらも電子版お薬手帳サービスとして展開していますが、やはり主流はスマホアプリでしょう。

実はもともと、地方の薬剤師会や調剤薬局チェーンが独自に始めていたのですが、2015年4月、厚生労働省が電子版お薬手帳の仕様を共通化するよう促すという方向で施策を打ち出しました。

また、2016年4月の調剤報酬改定に合わせてお薬手帳の電子版と紙媒体は同様の扱いを受けられるようになりました。これにより、最近はお薬手帳の電子化が急速に進んでいるのですが、この電子化が果たしてどのようなメリットがあるのか、またアプリを選ぶ際にはどういった点に気をつける必要があるのかをまとめてみました。

電子版お薬手帳のメリット

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①情報を携帯しやすい

どこに行くにも常に紙のお薬手帳を持ち歩くのはなかなかできませんよね。できている方はごく少数だと思いますが、スマホだとどうでしょう?ほとんどの方がスマホは肌身離さず常に持ち歩いていることでしょう。

アプリであれば急に病院に行くときも「あ、お薬手帳忘れた!」という事態を防げますし、不意の病気や事故などで病院に運ばれたとき、地震などの自然災害に被災した時など、喫緊の自体にも効力を発揮することができます。

②服用時間を教えてくれる

スマホアプリの場合、薬を飲む時間をアラームで教えてくれる機能を持つものも。普段薬を飲みなれていない方には特にこの機能は嬉しいですね。
毎食後~週一の薬など、服用タイミングがバラバラで飲み忘れてしまうなんてことをアプリがアラームで教えてくれることで、処方された薬も本来の役目をきっちり果たしてくれそうです。

③家族の薬の情報を共有できる

お薬手帳は一人一冊が基本。個人で管理するものです。でもアプリであれば、1つのアプリ内で使用者を切り替えることで、自分以外のお薬手帳にスイッチすることが可能です。いつ、どの薬をのませればいいのか、以前処方された薬は何か、ということは自分のことであっても忘れてしまいがちなので、複数人を一括で管理できるのはアプリの大きな利点です。
またこの家族管理の機能は、例えば別居している田舎のご両親の薬を管理する、といったこともできます。ただし、アプリによって管理できる最大人数が異なっていますので、選ぶ際はご注意を。

④処方薬の調剤予約ができる

薬局に予めスマホで撮った処方箋の写真を送っておくことで、調剤の待ち時間をなくすことができる機能のあるアプリも出ています。調剤薬局の待合室での二次感染は避けたい、お子様と一緒なので待ちたくない、ちょっと用事を済ませてから取りに行きたい、などのときには大きな効果を発揮します。薬の準備ができたら連絡をくれるので、それを待ってから薬局へ向かえばスムーズに薬を受け取ることができるでしょう。
こちらの機能も、使えるアプリや予約に対応した調剤薬局の数など使い勝手にアプリごとの差があるので、注意が必要です。

⑤共通化によって重複投与や副作用を減らせる

人によっては医療機関ごとにお薬手帳を用意している方もいると聞きますが、基本的には1冊にまとめるべきです。そうすることで時系列での薬歴情報が管理しやすくなり、飲み合わせや副作用、重複投与などを的確に判断する材料となります。
アプリのお薬手帳のお薬登録は、「手入力」「QRコード読み取り」「画像(写真)で保存」という中から選択することが多いです。このうち「QRコード読み取り」であればお薬情報が正確にデータ化されますのでおすすめです。また、あとからの検索性も高くなります。
いつもの薬局が調剤明細書にQRコードを発行してくれるかどうか、一度ご確認してみてください。

電子版お薬手帳のデメリット

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①個人情報のセキュリティ

服薬情報はいわゆる「機微情報」にあたります。万が一他者へ漏えいしてしまうと、おおよそどんな病気なのか、推測することができてしまいます。ですので、データ管理におけるセキュリティの強固さは大変重要です。
アプリによってはスマホ端末側に情報を保存し必要な場合はサーバーにバックアップするという方式をとっているものや、端末側には一切データを残さず全てのデータはクラウド上で管理する、というアプリもあります。またサーバの情報も、一定期間で消すような対応をしている事業者もいます。
いずれにしても、自分のデータがどう管理されているのか、セキュリティは信頼できるのかは、使い始める前にアプリの紹介ページなどでチェックしたほうがよいポイントです。

②アプリによっては使える薬局が限定される

特定の地域やチェーン独自のアプリを展開しているところもあり、お薬手帳アプリとしての完璧な標準化はまだ行えていないのが現状です。
そのため、お薬手帳アプリを選ぶ場合には、まず自分が利用する想定の薬局が、どのレベルで対応しているかを必ず調べましょう。せっかく使いたい機能があっても、薬局が対応していなければ本末転倒です。またはこの機会に、対応薬局の方に自分の普段使いの薬局を変更する、というのも検討価値あります。

③高齢者のスマホ所持率が低い

病院や薬局利用者の大半は、やはり高齢者が中心です。
段々と高齢者のスマホ保有率も高くなってきてはいますが、そもそも電子版では使えない、というお年寄りのほうが多数でしょう。高齢者の患者が多い薬局では、電子化に消極的な場合も考えられます。②のように、自分が使う薬局をどこするか、を考える時にこの点も考慮が必要かもしれません。

紙とアプリ、お薬手帳としての押さえどころ

まだ個々人の環境に依存するところが大きいですが、人によってはアプリのお薬手帳の利便性を最大限に活かすことで、より自分または家族の健康管理が効率的になることが期待出ます。少し壮大な話をすれば、そういったお薬手帳での健康管理が広まれば、将来的な医療費削減へもつながるかもしれません。
スマホの使い方として、新しくお薬手帳としての役割を設定してみてはいかがでしょうか。このスタイルは現代人にとってはある意味でお薬手帳の本来の役割を発揮する最適な形。とはいえ、まだ過渡期の側面もありますので、しばらくは紙媒体とアプリ、併用かもしれませんが、どちらにしてもしっかりとお薬手帳を活用していきたいと思います。
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