2016年10月26日 更新

子供の食物アレルギー対策、3つの新常識

日本の乳児の10%ほどが、食物アレルギーを持つといわれています。一般的には美味しく食べている食物が、アレルギー保有者には猛毒となってしまうもので、最悪の場合ショック死の可能性もあります。そのため親は食べ物に敏感になりがちですが、一方で医師は過保護になりすぎることの危険性も指摘しています。今回は食物アレルギーに関して知っておきたい対策を含め、新常識3つをご紹介いたします。

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⒈0〜1歳の離乳食への移行を遅らせない

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今回3つの新常識を指摘するのは、国立成育医療研究センターアレルギー科の、大矢幸弘医長。食物アレルギーを起こす子供の割合は、0〜1歳がもっとも多いとされています。2015年の調査で0歳児が603人、1歳児が752人に対し、2歳児には304人に減少し、10歳で71人となります。1歳児の約10分の1とも言える数字に減っているのです。食物アレルギーを避けるばかりに、離乳食を遅らせる親もいますが、現実には離乳食を遅らせたところで食物アレルギーの発祥は防げず、逆にいろいろな食べ物を口にした子供の方が食物アレルギー発症率が低いのです。ただし、アナフィラキシーショックを持つ子供が、離乳食によって症状を引き起こす場合もあるので、どんな食べ物を食べさせるにしても、耳かき1杯から試すのがベターです。

⒉「子供に食べさせない食材」を増やしすぎない

 (105)

前述した通り、食物アレルギー発症率は意外にも「いろいろな食材を食べた場合」の方が少ないことがわかりました。もともと体内には、異物を排除する機能(免疫機能)が備わっています。免疫機能により、ウィルスや細菌を駆除できるのです。食物が子供の体の中に入ってきた際、通常「これ食物としての異物だが成長に必要そうだ」と学習しながら免疫寛容を身につけていきます。しかし、一部の子供の体は拒否反応を示し、じんましんなどを起こしてしまう場合があるのです。子供は食べることで「学習」をしているため、親の一方的な判断で卵や牛乳、小麦などを与えない場合、学習のチャンスを奪ってしまうことにもなるのです。

⒊食物アレルギーとアトピーとの関係を知る

 (445)

最近の研究では、アトピー性皮膚炎が食物アレルギーの原因になっている説が有力とされています。アレルギー性皮膚炎の患者は肌のバリアが弱いために、食物アレルギーの成分が肌に付着するだけで、食物アレルギーを発症してしまいます。食物アレルギーの成分は意外にも空気中の埃のなかにも含まれており、その成分が患者に付着しただけでも食物アレルギーを引き起こしてしまう場合があります。アトピーを持つ子ども、離乳食からの移行も慎重にならざるをえないので、十分に注意&医師に相談しながら取り組むべきです。

まとめ

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食物アレルギーを引き起こす食材は医師ですら、NGかOKか判断しづらいものです。心配に感じるようであれば、子供に「食物経口負荷試験」を受けさせてみるのも手でしょう。それにより、「どの食材は、どの量までなら口にすることができるのか」科学的に判断をすることができます。「食べ物がすべて悪い」という間違った概念を捨て、我が子のために食材や生活習慣と真摯に向き合うことが大切です。
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スクヨカ編集部 スクヨカ編集部