2016年12月4日 更新

しっかり書いて「もしも」に備える、お薬手帳の活用例まとめ

みなさんはお薬手帳を持っていますか?持っていてもその重要性は意外と認識されていないのではないでしょうか。そもそもお薬手帳とはどう使うのか、実はあまり理解していない方が多いように思われます。 お薬手帳に「情報」を記載することで、いざという時に命を救われるかもしれません。「めんどくさい」「そのうちに」と考えている方にぜひ知ってほしい、お薬手帳の活用例をご紹介したいと思います。

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お薬手帳の役割とは?

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お薬手帳の役割をシンプルに表現すると、「自分の健康に関する履歴書」です。
調剤薬局で発行されたシールを貼ったり、薬剤師がお薬の情報を記載することで、副作用や薬の飲み合わせのチェックなど、様々な判断材料とすることができます。薬剤師の方も日々多くの方の対応をするなかで、カルテに書かれていること以外の周辺情報を含めた個々人の健康状態を正確に把握するのは困難であり、その時にお薬手帳が自身の履歴書として役に立つのです。
そして、そのお薬手帳の情報を元にするからこそ、薬剤師としての知識や経験に基づく正しい服薬指導を行え、責任を持った患者対応をすることができることになります。

そのためには、まず自分の情報を積極的にお薬手帳に記帳しましょう。薬剤師さんにただお薬手帳に薬局でシールを貼ってもらうだけでは、情報不足です。

お薬手帳の活用例

①薬の副作用・アレルギーなどの体の情報を自分で記帳する

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今飲んでいる薬の情報を記載しましょう。ここでいう薬とは、複数の医療機関から薬をもらっているのであればその全て、またドラッグストアなどで購入した市販薬、サプリメントなども出来る限り記帳するのがベターです。
また、過去に経験した薬に対する副作用やアレルギーといった体の反応の情報を記帳しておくことで、処方する薬の相互作用や、新しい薬の処方時に飲み合わせのチェックをする、といったアドバイスを受けられます。

②眼科や耳鼻科、歯医者にも持っていこう

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体に使用する薬の情報はできるだけ記載するのがお薬手帳の正しい使い方です。なんとなくお薬手帳とは無関係と思ってしまいがちな眼科や耳鼻科などにもできるだけ持参しましょう。お薬をもらうのはこれらの診療医院でも同じです。
目薬や塗り薬の情報も、いつ・何のために・どこで出された(購入した)のかも書き込むことで、医療者は患者さんがどんな悩み・疾患を持っているのか、把握するのに役立ちます。

「歯医者」も同じです。歯医者にお薬手帳はそれこそ馴染みが無いかもしれませんが、治療によっては鎮痛剤や化膿止めなどのお薬が処方されるケースがあります。これらに注意が必要なケースもありますので、できるだけ持っていくように心がけることが大切です。

③変化を記録し、生活習慣を振りかえることができる

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自分がどんな病気にかかり、どんな薬を飲んだのかを時系列的に把握できるので自身の健康状態の変化を確認できます。例えば2-3年通して見た時に、「必ずこのあたりで風邪をひくな」とか「アレルギーが出始めるのはこのあたりだな」などといった、いわば自分自身の統計データを振り返ることができます。これらから改めて予防対策や、生活習慣がどう健康に影響しているのかを考えるのに役立ちます。場合によっては医者や薬剤師からのアドバイスを受けるときにも役立ちます。

頭痛持ちの方は、頭痛日記を付けているという方もいるでしょう。そういった日常に起こる体の変化を記録するツールの一つがお薬手帳の役目でもあります。

④お薬手帳は自作でもOK

Free photo: Notebook, Pen, Writing, Planning - Free Image on Pixabay - 1209921 (1663)

以外に知られていないかもしれませんが、実はお薬手帳の手帳本体は「薬局で配布されるお薬手帳」である必要はありません。服薬の記録ができる、必要な情報を残しておけるものであれば、例え自作の手帳であっても問題ないのです。

例えば100円均一で買った手帳や、自分の好きなキャラクターの手帳であっても、下記に沿っていればOKです。

・2~3年分の情報を残せるもの
・今までかかったことのある病名やその時の薬、アレルギー歴などが記載されている
・飲んだことのある薬や、飲み始めた時期、副作用などが記載されている

すでにお薬手帳を持っていて、新しく自分好みのものを使いたいという場合には、こういった情報は新しいお薬手帳へ最大限移すようにしましょう。

⑤緊急時にこそ効果を発揮するので常に持参しよう

Free photo: Bag, Leather Goods, Notebook - Free Image on Pixabay - 1565402 (1662)

いつもの鞄のポケットに入れておくなど、普段から身につけることをオススメします。
地震などの自然災害や、予期せぬ交通事故などに、いつどこで巻き込まれるか分かりません。また、帰省中や旅行先などで急病にかかってしまい医療機関にかかるような場合もあるでしょう。

そんな時、普段とは違う病院や医者で安全に正しく薬を出してもらうためには、お薬手帳が非常に有効なツールとなり得ます。事実、東日本大震災、また熊本地震といった大地震の被災者で、お薬手帳の有無により「薬を出してもらう」という対応に大きな差が出たという事例もあります。
いざという時に使えてこそのお薬手帳です。自身の情報をしっかり記録したお薬手帳を、常に持っておきましょう。

⑥スマホのお薬手帳アプリもあります

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常に持つことが望ましいお薬手帳ですが、とはいってもやはりかさばったり面倒が先に立つのが本音です。そこで、そういった方は、今はスマホのアプリでお薬手帳アプリがでていますので、そちらをインストールしておくのはいかがでしょうか。
スマートフォンならいつも身につけている方が大半ですし、日常生活ではそのお薬手帳アプリの存在を忘れていても、いざとなればインストールされているアプリを立ち上げることで、お薬手帳の役割を果たしてくれるでしょう。「手帳をわざわざ持っていないと」と、煩わしさを感じる方にはオススメです。

ただし、お薬手帳アプリはいくつかあり、自分にあったものを選択する必要がありますので、アプリの選択には下記の記事を参考にしてみてください。

自分のために、お薬手帳を活用しよう!

お薬手帳は医療者に情報を残してもらうだけでは完成しません。
自分の健康に関する情報は、自分が率先して記載することで医者や薬剤師も状況を把握しやすくなり、上記に上げたような活用が可能となるのです。そのためにも、まずはお薬手帳の意味、活用方法を知って、意識しておくことが必要です。
何よりも「自分のためのお薬手帳」です。このツールを是非使いこなしましょう。
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