2016年12月14日 更新

あなたの薬の飲み方、あってますか?基本的な知識を復習しよう

薬の服用は、必ず水分と一緒に薬を飲むことが基本です。手元に水がないからという理由で、無理やり飲み込んだり、水以外の飲み物で飲んだりしていないでしょうか。薬は正しく服用しないと、効果が出なかったり、予期せぬ副作用を引き起こしたりしてしまうこともあります。今回は薬を正しく服用するための、「薬の飲み方」についてご紹介します。

54 view お気に入り 0

副作用のリスクもある、危険な飲み方

 (1920)

1:『アルコールと一緒に飲む』
アルコールで薬を飲むと、薬の効き目が強くなってしまうという副作用が出ることがあります。薬は服用後に血液に取り込まれて、患部まで届くことで効果を発揮します。しかし、薬とアルコールは、ある意味では身体にとっては異物。そのため、最終的には体外に排出するように体は機能します。
この「異物を体外に排出する」という機能を担うのが肝臓です。肝臓の中にある酵素の働きによって分解され、私たちの体から外へ排出されます。アルコールも異物と見なされるため肝臓で分解されるのですが、アルコールと薬を一緒に飲んだ場合、肝臓はアルコールの分解を優先に働きます。そのため、薬の分解はしばらく止まってしまいます。その結果として、正しく分解されないままの薬が血液に溶け込み、全身に回ってしまうという仕組みです。

例えば、風邪薬とアルコールは、体に活動指令を出す神経である中枢神経の働きを抑制する作用があります。そのため風邪薬をアルコールで服用した場合に過度にその抑制が効いてしまい、時には呼吸困難や低血圧、意識障害といった重篤な症状を引き起こしてしまう可能性があります。
2:『他人の薬、残っている古い薬を飲む』
処方された薬を飲みきる前に体調が回復して、薬が残ってしまうというケースはよくあると思います。このように「処方されたにも関わらず飲み忘れや回復により飲みきらずに残った薬」を「残薬」といいますが、この残薬は原則飲んではいけません。時として非常に危険です。

薬は温度や湿度、光の影響を受けやすいもので、その結果成分が変化してしまうことがあります。
たとえば、日光にあたることで成分が分解され、有害な成分に変化することがあります。また処方薬は期間内に飲みきることを想定しており、そもそも長期保管できる梱包がされていないものもありますので注意が必要です。薬は飲みきること、これが薬の正しい飲み方です。

また、他人に処方された薬を症状が同じだからといって別人が服用することも大変危険です。薬は肝臓の酵素により分解されるということをご紹介しましたが、分解される量やスピードは患者個々人により異なります。処方薬は患者の状態、体重などに合わせて医師が量や成分を調節しているので、他人の薬を飲んでしまうと想定外の症状を発症する可能性があります。たとえ家族であっても、他人に処方された薬を安易に飲んでしまうということは避けましょう。
3:『自己判断で手を加えてから飲む』
「処方された薬が大き過ぎて飲みづらいから噛み砕いてから服用した」という方や、「カプセルが喉に張り付くので、中身だけ飲んだ」という話も聞きます。これも、思わぬ副作用を起こす危険があるので、必ず医師や薬剤師に判断を仰いだ上での対応とすべきです。
たとえば、腸で溶けることを想定している薬だと、胃で溶けないようにカプセルでコーティングしてあります。そのため、カプセルを外したり、砕いてから服用すると、本来の意図した器官で溶けず、医師や薬剤師が想定している薬効が得られない可能性があります。場合によっては、薬の影響でダメージを受けることもありえます。
このように薬が飲みにくい場合には自己判断で薬をいじらずに、必ず医師か薬剤師に事前に相談して処方の対応を変えてもらえましょう。

薬との組合せがNGな飲み物・食べ物

 (1921)

1:『牛乳』
牛乳で薬を服用してはいけないという話は、聞いたことがありますか?これは一部の抗生物質や下剤などの限定された薬に対しては正しい知識で、牛乳に含まれるカルシウム、マグネシウムが薬の成分とくっついてしまうことで体に吸収されにくくなるためです。
しかし、逆のケースもあります。非ステロイド性消炎鎮痛薬を服用する場合には、牛乳を飲むことで血液への吸収がよくなり、また胃が荒れるのを防いでくれるという効果があります。
このように個別に判断できる場合や、薬剤師へ事前確認しているものは別として、一般的にはやはり牛乳と一緒に薬を飲むというのは控えたほうがよいかと思われます。
2:『グレープフルーツジュース』
グレープフルーツジュースには、肝臓で薬が分解されることを妨害する作用があります。分解が妨害されたことで、前述のように薬が効きすぎてしまうということが起こりえます。時にはめまいや頭痛、血圧が下がるといった症状が出ることがあるので、グレープフルーツジュースと薬を一緒に取るのは避けましょう。

お薬手帳で薬の副作用リスクの回避しよう

ダウンロード完了|写真素材なら「写真AC」無料(フリー)ダウンロードOK (1922)

薬を服用するときの危険な組合せや飲み方について、今回はご紹介しました。こういった知識は、瞬間的には理解しながらもなかなか記憶に残しておくのは難しい場合もあります。
このようなときは、ぜひお薬手帳を活用しましょう。今回のような注意事項や、もし過去に飲み合わせなどで副作用が出たことがあれば、それをお薬手帳に記入しておいてください。このようなちょっとしたようなことでも、医師や薬剤師にとっては重要な患者情報になるのです。
自分の薬の服用に関して、お薬手帳は処方されたシールを貼るだけでなく積極的に利用していきましょう。
14 件

当社が提供する記事を閲覧した利用者側の解釈について、正確性、完全性、有益性、特定の目的への適合性まで責任を負うものではありません。また、この記事を閲覧した利用者が、記事内容を元に行った判断・行動、それに伴う結果を保証するものでもありません。利用者さまご自身の責任の下に、判断・行動をして頂くようお願い致します。

関連する記事 こんな記事も人気です♪

地震に備えて「お薬手帳」?それってどういうこと!?

地震に備えて「お薬手帳」?それってどういうこと!?

日本は正真正銘地震大国。日本人は世界各国の中でもトップクラスの高い防災意識を持っていると言われています。そんな私たちでも「お薬手帳が命を守ってくれるツール」であることは意外に知らないのではないでしょうか? 今回はまだ記憶に新しい熊本地震を事例に、お薬手帳の大切さを改めて考えてみました。
KEI | 865 view
しっかり書いて「もしも」に備える、お薬手帳の活用例まとめ

しっかり書いて「もしも」に備える、お薬手帳の活用例まとめ

みなさんはお薬手帳を持っていますか?持っていてもその重要性は意外と認識されていないのではないでしょうか。そもそもお薬手帳とはどう使うのか、実はあまり理解していない方が多いように思われます。 お薬手帳に「情報」を記載することで、いざという時に命を救われるかもしれません。「めんどくさい」「そのうちに」と考えている方にぜひ知ってほしい、お薬手帳の活用例をご紹介したいと思います。
活用しないのはもったいない!お薬手帳の4つのメリットを解説

活用しないのはもったいない!お薬手帳の4つのメリットを解説

「お薬手帳」という名前を一度は聞いたり、薬局でもらったりしたことある方、多いのではないでしょうか。しかし、正しい使い方や使うことのメリットなど、詳しく調べたりしたことありますか?お薬手帳を使用することは、ご自身の体、健康を守ることでもあるのです。ここでは、お薬手帳を使うことのメリットをご紹介します。
お薬手帳を活用して、薬の重複投与リスクを避けよう

お薬手帳を活用して、薬の重複投与リスクを避けよう

ポリファーマシーといわれる重複投与が問題視されています。必要以上の薬を服用することは、健康被害を引き起こすリスクを高めます。この重複投与の予防には「おくすり手帳」が有効なので、おくすり手帳の有用性をご紹介し、健康被害を回避することに、役立てていただきたいと思います。
歯科医院にも!必ずお薬手帳を持っていこう

歯科医院にも!必ずお薬手帳を持っていこう

歯科医院を初めて受診した際に、問診票を書くように言われます。そこには、今回歯科医院を受診した理由や歯や口の中の気になっていることは何か、などの項目の他に、これまでの病歴や持病の有無、現在服用している薬があるかどうかなどについて尋ねる項目があります。これらの情報は患者の歯科治療を安全に行うためにとても大切な確認事項です。

この記事のキーワード

この記事のキュレーター

スクヨカ編集部 スクヨカ編集部