西洋薬と漢方ではなにがちがうの?
漢方薬と西洋薬は、大きな違いがいくつかあります。
含まれる有効成分の種類の違いとしては、西洋薬は1種類のみの有効成分を含み、その成分の単独による薬理効果を期待できる薬です。
一方、漢方薬は、多種多様な制約を組み合わせることで出来上がった薬で、それぞれの相互作用と薬理作用を利用した効果を期待するものです。
また開発方法の違いとして、例えば、ある植物の根を煎じて飲むと身体が温まるという事が解析されたとします。すると、西洋薬では、「この根に含まれているたくさんの成分のうち、どの成分が身体を温める効果があるのか」という視点で、薬理効果を持っている物質を1つに特定させる研究開発が始まります。
反対に漢方薬では、「体を温める効果をもっている他の物と一緒に飲む事で、更に温まるのではないか」という視点になります。すると、風邪を治せるほどの効果を発揮することができる組み合わせを探す開発が始まります。このように、そもそも求める効果に対するアプローチの起源から変わっているのです。
含まれる有効成分の種類の違いとしては、西洋薬は1種類のみの有効成分を含み、その成分の単独による薬理効果を期待できる薬です。
一方、漢方薬は、多種多様な制約を組み合わせることで出来上がった薬で、それぞれの相互作用と薬理作用を利用した効果を期待するものです。
また開発方法の違いとして、例えば、ある植物の根を煎じて飲むと身体が温まるという事が解析されたとします。すると、西洋薬では、「この根に含まれているたくさんの成分のうち、どの成分が身体を温める効果があるのか」という視点で、薬理効果を持っている物質を1つに特定させる研究開発が始まります。
反対に漢方薬では、「体を温める効果をもっている他の物と一緒に飲む事で、更に温まるのではないか」という視点になります。すると、風邪を治せるほどの効果を発揮することができる組み合わせを探す開発が始まります。このように、そもそも求める効果に対するアプローチの起源から変わっているのです。
薬の効き方の違いは?
via pixabay.com
もうひとつ大きな違いとしては、薬の効き方が変わってきます。
西洋薬では、高圧薬は血圧を下げる、鎮痛剤は痛みを抑える、といったように、症状となる部分をピンポイントで治していきます。
対して、漢方薬では、症状の原因となる体質を改善することで症状を治していきます。
一般的に西洋薬は、特定の受容体を刺激したり、特定の酵素を阻害したりすることで作用を発揮します。受容体や酵素にはそれぞれ役割があるので、その部分に作用する事でどういった薬理作用を発揮するのか、というところが明確になっています。
一方で漢方薬は、昔から伝わる配合を使うと効く、といった伝承の様な側面があり、経験の蓄積によるものが多くあります。一例として「葛根湯」などは、紀元前200年頃に掛かれた医学書の中でもすでに肩こりや風邪の初期症状に効くと書かれています。漢方薬は2,000年以上も前から試行錯誤した経験則によって生まれたものといえますね。
薬の効き方も即効性があるか、徐々に体を改善していくのかなど、西洋薬か漢方薬か、必要に応じた使い分けをしていくのが「良いところどり」の極意です。
西洋薬では、高圧薬は血圧を下げる、鎮痛剤は痛みを抑える、といったように、症状となる部分をピンポイントで治していきます。
対して、漢方薬では、症状の原因となる体質を改善することで症状を治していきます。
一般的に西洋薬は、特定の受容体を刺激したり、特定の酵素を阻害したりすることで作用を発揮します。受容体や酵素にはそれぞれ役割があるので、その部分に作用する事でどういった薬理作用を発揮するのか、というところが明確になっています。
一方で漢方薬は、昔から伝わる配合を使うと効く、といった伝承の様な側面があり、経験の蓄積によるものが多くあります。一例として「葛根湯」などは、紀元前200年頃に掛かれた医学書の中でもすでに肩こりや風邪の初期症状に効くと書かれています。漢方薬は2,000年以上も前から試行錯誤した経験則によって生まれたものといえますね。
薬の効き方も即効性があるか、徐々に体を改善していくのかなど、西洋薬か漢方薬か、必要に応じた使い分けをしていくのが「良いところどり」の極意です。
漢方薬、西洋薬の使い分け方法
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では、西洋薬と漢方薬はどのような症状の場合に使え、どう使い分けるのがよいでしょうか。
西洋薬を飲む場合におすすめなのは、1つの病気や症状に対する直接的な治療に適しています。例えば、病気の原因を特定する事ができ、原因別の治療が可能な場合や、即効性が必要で緊急を要する場合、手術が必要な場合、直接的に治療を施す場合などに適しています。
他方で、漢方薬では、複雑・多彩な症状がある場合に適してます。例えば、検査をしても異常がなく、しかし不調の自覚症状があるといったような場合です。より詳細には、全般的な体質改善、一部の生活習慣病、原因特定が困難な場合の慢性疾患、アレルギー体質の改善などです。これらは薬を服用したら急激に症状が改善するというケースは少なく、中長期の身体の基本機能を改善していくようなケアが必要な症例です。
上記はあくまでも一例ではありますが、今の自分の病状・症状・状態に対して、どちらを選択するのが適正なのか、という視点で薬を選ぶというのも検討価値があることです。
足首を骨折しひどい痛みがある時に漢方薬を服用するというのは選択ミスです。また、冬になると漫然と調子不良となり何度も風邪をひく、といった場合に、その都度対処療法的に西洋薬を飲むというのを何度も繰り返すというのも考え物ですよね。
自分の体の状態と、不調の原因の特定、今求められる薬の効果、といった複合的な要素を考慮した上で、漢方薬、西洋薬を使い分けましょう。
西洋薬を飲む場合におすすめなのは、1つの病気や症状に対する直接的な治療に適しています。例えば、病気の原因を特定する事ができ、原因別の治療が可能な場合や、即効性が必要で緊急を要する場合、手術が必要な場合、直接的に治療を施す場合などに適しています。
他方で、漢方薬では、複雑・多彩な症状がある場合に適してます。例えば、検査をしても異常がなく、しかし不調の自覚症状があるといったような場合です。より詳細には、全般的な体質改善、一部の生活習慣病、原因特定が困難な場合の慢性疾患、アレルギー体質の改善などです。これらは薬を服用したら急激に症状が改善するというケースは少なく、中長期の身体の基本機能を改善していくようなケアが必要な症例です。
上記はあくまでも一例ではありますが、今の自分の病状・症状・状態に対して、どちらを選択するのが適正なのか、という視点で薬を選ぶというのも検討価値があることです。
足首を骨折しひどい痛みがある時に漢方薬を服用するというのは選択ミスです。また、冬になると漫然と調子不良となり何度も風邪をひく、といった場合に、その都度対処療法的に西洋薬を飲むというのを何度も繰り返すというのも考え物ですよね。
自分の体の状態と、不調の原因の特定、今求められる薬の効果、といった複合的な要素を考慮した上で、漢方薬、西洋薬を使い分けましょう。
どんなときも医師・薬剤師に相談必須です
病気や心身の変調を治すためには、たとえどんな強力な西洋薬を使おうと、最終的には自分で治そうとする「自己治癒力」の助けが必要になります。また、皆さんにも経験があるかもしれませんが、「病は気から」は単なる精神論を説いた故事というわけではなく、治りたい意思の力というも確かに存在するようにも感じます。
そうした全体感のもと、漢方薬と西洋薬の異なった特徴を理解し、どちらか一方のみを重視するのではなく、個々に状態や時間の経過に合わせて使っていくのが良いのではないでしょうか。
そうした全体感のもと、漢方薬と西洋薬の異なった特徴を理解し、どちらか一方のみを重視するのではなく、個々に状態や時間の経過に合わせて使っていくのが良いのではないでしょうか。
しかし、漢方薬と西洋薬の併用・切り替えにはやはり注意が必要です。どちらも薬であることには代わりはありませんので、飲み合わせの問題も存在します。
漢方薬に興味を持ったら、まずは医師や薬剤師へ相談し、専門知識のもとで適切な対応を取りましょう。素人判断だけでは非常に危険です。
また、その相談記録は、是非ともお薬手帳のメモ欄に記載しておき、何かの際には開示可能な情報として記録しておくことも大切です。
漢方薬に興味を持ったら、まずは医師や薬剤師へ相談し、専門知識のもとで適切な対応を取りましょう。素人判断だけでは非常に危険です。
また、その相談記録は、是非ともお薬手帳のメモ欄に記載しておき、何かの際には開示可能な情報として記録しておくことも大切です。
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