処方箋なしでもお薬を受け取れるってホント?
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熊本地震の発生後、厚生労働省保険局医療課は2016年4月18日、熊本地震被災地において、患者が処方箋を持参せずに調剤を求めてきた場合は、事後に処方箋が発行されることを条件として、医師からの処方内容を確認できれば保険調剤として扱えるとした事務連絡を発しました。
この場合の「医師からの処方内容を確認」にあたって、最も正確であり信頼性のおけるものが、「お薬手帳」です。お薬手帳を持っていれば、薬の飲み合わせによる副作用の懸念や、病状や症状の程度に応じた適切な強さのお薬に調整して処方することが可能になり、処方する薬剤師さんも患者側も安心して服用することができます。
実際の被災地で起こったこと【お薬手帳があった場合】
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熊本地震の際の実際のお話です。地震発生を受け現地入りした大分県薬剤師会災害対策委員の薬剤師さんの体験談です。
被災した70代の女性は持病として高血圧症を持っていましたが、避難の際には常用薬を持ち出すことができず、「薬が手に入らなかったときの不安」に怯えていました。幸いなことに、この女性はお薬手帳を肌身離さず持っていたため、薬剤師がその薬歴を確認することでお薬の種類と服用する用量を正確に把握することができました。その場には、常用薬よりも強い薬しか在庫がなかったため用量を調整して飲むことを提案、医師への相談・了承のもとで無事に当面必要日数分のお薬を提供できました。
女性の相談から処方まで30分内で完結したとのことですが、そんな短時間で対応できたのはお薬手帳が手元にあったからに他なりません。
被災した70代の女性は持病として高血圧症を持っていましたが、避難の際には常用薬を持ち出すことができず、「薬が手に入らなかったときの不安」に怯えていました。幸いなことに、この女性はお薬手帳を肌身離さず持っていたため、薬剤師がその薬歴を確認することでお薬の種類と服用する用量を正確に把握することができました。その場には、常用薬よりも強い薬しか在庫がなかったため用量を調整して飲むことを提案、医師への相談・了承のもとで無事に当面必要日数分のお薬を提供できました。
女性の相談から処方まで30分内で完結したとのことですが、そんな短時間で対応できたのはお薬手帳が手元にあったからに他なりません。
実際の被災地で起こったこと【お薬手帳がなかった場合】
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一方でやはり高血圧症のお薬を飲んでいるという50代男性も、避難の際には常用の薬を持ち出すことができませんでした。この男性はお薬手帳も持っていなかったため、今飲んでいるお薬を特定しようと薬剤師が色々と質問しても「白い錠剤」としか説明できない状況。結局医師に血圧を測定してもらい、その場で処方できる降圧剤を渡したものの可能性として薬が効き過ぎて低血圧になる恐れもありました。男性には丁寧にその旨を説明し、不調が見られたらすぐに医師へ相談することを強くいいきかせたそうです。一連の対応には一時間程度かかり、対応は無事完了したものの双方に不安を残す対応となりました。
慢性疾患の患者だけの話ではありません!
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上記の事例はともに高血圧症という慢性疾患患者のケースであるため日頃からお薬の服用が必要な人でした。「自分は持病とかないから持たなくても大丈夫」と思っている皆さん、お薬手帳はそんな方でも必ず必要です。
お薬手帳には身長・体重、血液型や既往症、アレルギー、薬や食べ物の飲み合わせや食べ合わせなどを記入することができます。万が一自分が意識がなかったり、話すことができない状態のとき、自分の体の情報をを医師や薬剤師に正確に伝えるコミュニケーションツール、それがお薬手帳となるのです。
お薬手帳には身長・体重、血液型や既往症、アレルギー、薬や食べ物の飲み合わせや食べ合わせなどを記入することができます。万が一自分が意識がなかったり、話すことができない状態のとき、自分の体の情報をを医師や薬剤師に正確に伝えるコミュニケーションツール、それがお薬手帳となるのです。
紙の手帳だけでなく、スマホのアプリもあります!
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上記のように自分を守る命綱にもなり得るお薬手帳。その重要性はご認識いただけましたか。
とは言え、お薬手帳はそこそこかさばるのも事実。そこで、スマホアプリ版のお薬手帳はいかがでしょうか。iPhoneやAndroidそれぞれのOSに対応したアプリが各社からリリースされています。スマホならば常日頃から手元においてあるので、地震発生となったときにも反射的に持っていくはず。
防災は準備が肝心。平時の今、お薬手帳アプリをインストールして自分の情報を記録しておきましょう。
とは言え、お薬手帳はそこそこかさばるのも事実。そこで、スマホアプリ版のお薬手帳はいかがでしょうか。iPhoneやAndroidそれぞれのOSに対応したアプリが各社からリリースされています。スマホならば常日頃から手元においてあるので、地震発生となったときにも反射的に持っていくはず。
防災は準備が肝心。平時の今、お薬手帳アプリをインストールして自分の情報を記録しておきましょう。
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