2016年12月24日 更新

あまり知らない?覚えておきたい薬局の秘密【お薬手帳メモ】

最近は製薬会社のCMや普及活動の影響もあり、薬局で自分の希望でジェネリック医薬品に変更できることは多くの人がご存知のことでしょう。しかし、ジェネリック医薬品変更にはいくつかの決まったルールがあり、意外と詳しく知る人は少ないはず。今回はジェネリック医薬品変更のポイントや処方箋の使用方法に関して解説いたします。

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ジェネリック医薬品とは

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ジェネリック医薬品(後発医薬品)とは、これまで有効性や安全性が実証されてきた新薬(先発医薬品)と同等と認められた薬で低価格なのが特徴です。
新薬はその名のとおり、新規に開発され発売された薬のことですが、新薬の特許期間が切れるとほかメーカーも同じ成分の薬を製造できるようになります。これが「ジェネリック医薬品」です。新薬とジェネリック医薬品の同じところは、成分や含量などの有効成分、有効性・安全性、効能・効果、用法用量、使用上の注意などの治療効果です。

またジェネリック医薬品が新薬に対し工夫できるところとしては、添加物の種類及び量、色や味、匂いや形、大きさなどの性状、剤形などの製剤です。ジェネリック医薬品を調剤してもらうには、患者自身が医師に相談したり、薬局で薬剤師に相談することができます。

ジェネリックに変更時は剤形の変更ができる!

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医薬品にはカプセル、錠剤、口腔内崩壊錠というように、服用の仕方にいくつかの剤形があります。
処方箋の「変更不可」欄にチェックサインまたは×印がない場合は、薬剤師の判断で新薬と同じ有効成分のジェネリック医薬品に変更してもらうことができます。
実はこのジェネリックへの変更時には、類似する別剤形への変更(カプセルから錠剤へなど)は、処方医への許可を得ずとも、患者側との合意があれば、薬剤師の判断で変更することが可能なのです。また、異なる含量規格への変更(例えば20mg 1錠→10mg 2錠)というような変更も可能です。
ジェネリック医薬品は、先発医薬品と効果が同等のために、「薬をジェネリック医薬品に変更する」ということは広く知られていることですが、この剤形変更はあまり認知されていないことでしょう。

ただし、もちろん剤形変更にも制約事項はあります。薬の飲み方で希望がある場合には、素人判断はせず、薬剤師の方へその要望を伝えてみましょう。きっと、丁寧にプロの視点でアドバイスをもらえるはずです。
銘柄名(製品名)で記載された処方せんでは、処方せんの変更不可欄に「」または「×」が入っていない医薬品については患者さまの同意のもと、先発医薬品をジェネリック医薬品へ変更して調剤すること、処方せんに記載されているジェネリック医薬品を別銘柄のジェネリック医薬品へ変更して調剤することが可能です。

さらに患者さまの同意が得られれば、異なる含量規格への変更(例えば10mg 1錠→5mg 2錠)および類似する別剤形への変更(例えばカプセル剤→錠剤、ただし外用剤は不可)も処方医への確認なしに行うことができます。

なお、一般名で記載された処方せんに基づき調剤を行った場合や、処方せんに記載された医薬品を変更して調剤した場合には、調剤した薬剤の銘柄等について当該処方せんを発行した医療機関へ情報提供しなければなりません。ただし、当該医療機関との間で情報提供の要否、方法、頻度等に関してあらかじめ合意が得られている場合は、その合意に基づいた方法等により情報提供を行うことで差し支えありません。(平成24年3月厚生労働省保険局医療課長通知)

また、変更不可欄に「」または「×」の記載がある医薬品でも、患者さまがジェネリック医薬品をお望みになられている場合、処方医に確認して了解を得られればジェネリック医薬品への変更調剤が可能です。

《 異なる含量規格または類似する別剤形のジェネリック医薬品への変更についての留意点 》
変更調剤後の薬剤料が変更前のものと比較して同額以下であるものに限り対象となる
規格または剤形の違いにより効能・効果や用法・用量が異なる場合には対象外とする
類似する別剤形の医薬品とは、内服薬のうち、次に掲げる分類の範囲内にある他の医薬品のことである
ア: 錠剤(普通錠),錠剤(口腔内崩壊錠),カプセル剤,丸剤
イ: 散剤,顆粒剤,細粒剤,末剤,ドライシロップ剤(内服用固形剤として調剤する場合に限る)
ウ: 液剤,シロップ剤,ドライシロップ剤(内服用液剤として調剤する場合に限る)

処方箋は分割してもらうことも可能

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処方箋は一度にすべてもらわなければならないと考えている人はいませんか。実は、一部だけをもらい、処方箋を返却してもらえば別の機会に再度使用することができます。これを分割調剤と呼びます。ただし再度使用することができるからといって、無制限に分割調剤が可能なわけではなりません。以下ふたつの理由がある場合に限って認められます。

・ 長期処方で薬剤の保存が困難な場合
・ 初めてジェネリック医薬品を試してみる場合

初めてジェネリック医薬品を試してみたい、といった場合は分割調剤をお願いしてみても良いでしょう。たとえば90日分の処方が出ていた場合、先の30錠をジェネリックに、残りをあとからもらうといったことも可能です。患者にすべて薬が手渡されなかった処方箋は一度手元に返却されるので、再利用が可能なのです。

処方箋の有効期限は土日含めて4日間。延長不可です。

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処方箋をもらったことがある人なら、使用期限が記入されているのを目にしたことがあるでしょう。別途使用期限の記載がない限りは、「発行日を含めて4日」とされています。有効期限が設けられている理由としては、4日も過ぎれば症状が変わってしまっている可能性があり、症状と薬が合致しなくなるからです。

気をつけなければいけないのは、この「4日間」は日曜日や祝日に関係なくカウントされているということ。連休を挟む場合は注意が必要です。
処方箋は期限が切れてしまえば効力を失います。医療機関に戻って再発行するのには患者の手間も病院の手間も増えますが、厚生労働省の見解では有効期限の延長は認められていません。

ジェネリック医薬品を上手に活用しましょう

意外と知らなかった薬局の秘密があったのではないでしょうか。ジェネリック医薬品は上手に活用すれば、症状改善に役立つだけでなくお財布にもうれしいもの。
また、現在の日本では医療費の膨大な負担が国の大きな課題であり、ジェネリック医薬品に積極的に切り替えることは、とても意義あることです。
もちろん病気や怪我を回復するためにある医薬品ですが、処方箋の使い方を工夫することで様々な貢献ができることを覚えておいてもよいでしょう。
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スクヨカ編集部 スクヨカ編集部