2016年12月8日 更新

肌ケアの強い味方「ワセリン」 正しく理解していますか?

人間の皮膚には元来バリアのような機能が備わっており、外部刺激を緩和して肌トラブルを防いでくれるようになっています。そのバリアの役目を果たすのが皮膚の最も表層にある角質層です。 角質層は水分と油分を重ねた構造になっており、角質層以下の内部を保護してくれています。この角質層から水分が蒸発し乾燥状態になると、それに伴って肌のバリア機能も低下してしまいます。つまり、角質層を乾燥から保護することがそのまま肌の健康を保つための最低限の要件であり、必須の対処なのです。 今回は角質層の乾燥を防いでくれるワセリンについて、基本的な知識のおさらいをしてみました。

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ワセリンの保湿効果、実は・・・

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ワセリンは角質層からの水分蒸発を防いでくれます。実はワセリンの機能はこの「角質層からの水分蒸発を防ぐこと」のみです。ワセリン自身は肌内部へ水分を補ってくれるわけでもありません。
そのため、確かに保湿効果はありますが、あくまで予防的措置としての効果程度、「ワセリンの保湿効果はすごい!」と言われているような特別に大きな保湿効果をもたらすものではありません。

肌の保湿をメインに考えるなら、より効果があるのは尿素やヘパリン類似物質(皮膚科で処方されるヒルドイドという名称のほうが馴染みがあるでしょうか)を含む美容液やローション、クリームなどです。ワセリンの保湿能力については、限定的であることをまずは認識しておく必要があります。

それでもワセリンのメリットとは

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比較的安価で容易に入手可能な点は何よりも利点でしょう。普段使いにおいて、気軽に使えることは心理的にも負担が少なく肌ケアのようにこまめな手入れが必要な処置においてはピッタリです。

また一般的にですが、肌への負担が軽いのもメリットです。
よく「ワセリンは石油由来のものだから肌に良くない」という話もでますが、確かにワセリンの原材料は石油ですが、ガソリンなどの私たちがイメージするものとは異なります。
石油やガソリンを精製する過程で生じる物質(ペトロラタムゼリー)を高度に精製・不純物排除したものがワセリンです。油分という意味では同類ですが、生成過程が異なりますので「石油由来だから肌に良くない」と一概に断ずるのは該当しません。

ワセリンには副作用がない?

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ワセリンのメリットとして副作用がない、ということが強調されるケースがあります。
確かに、上記で触れたようにワセリンそのものは、角質層という皮膚の表面に留まり(内部には浸透せず)、角質層の水分蒸発を防ぐだけの機能しかありません。つまり、いわゆる「薬」としての効果はそもそも持っていないので、作用も副作用もありません。
ただし、ここで「副作用がない」と断言してしまうのはミスリードになります。ワセリンも皮膚に直接塗布するものですから、人によってはワセリンの刺激(鉱物油の刺激やワセリンに付着するホコリなど)に対して反応してしまい皮膚炎を起こしたり、そこまでいかなくとも赤みや発疹が出るという一時的な症状を発生することはあります。
また特有のベタツキ感が不快に思われる方や、厚めに塗ってしまうことで皮膚呼吸を阻害してしまうということも考えられます。
個々人の体質的に合う合わないやその時の体調などに依存しますので、万人に対して100%安全とは当然言えません。自身の体と相談して、ケースにあわせて利用の判断をしましょう。

ワセリンにも種類があります

ワセリンにも幾つか種類があり、その違いは「不純物の少なさ」で大きく区別されます。当然ですが不純物が少ないほど価格は高くなりますが、肌への刺激も少ないのでデリケートな肌質の方でも安心して利用することができます。

※本記事内では特定商品へのリンクの掲載はいたしません。

黄色ワセリン

薄い黄色をしているワセリンです。某外資系大型スーパーなどで大量買しているかたもいらっしゃると思います。
精製度合いは下記のものに比較して一番低いワセリンですが、何と言っても大容量・低価格は魅力です。デリケートな肌質の方でなければ、一般的には問題なく利用することができると思われます。

白色ワセリン

その名の通り白い色をしているワセリンで、ドラッグストアなどで一般的に購入可能です。日本では、一般的にワセリンというと白色ワセリンのことです。
黄色ワセリンよりも不純物を排除しており、通常利用に適しています。触感としても黄色ワセリンと比較して滑らかさがあり、ワセリン独特のベタつきも黄色ワセリンに比べ多少和らいでいます。

サンホワイト/プロペト

ワセリン類の中でも最も純度が高く、低刺激のため敏感肌の方に向いています。プロペトは一般的には皮膚科などで処方されるものですが、同じ成分を持った市販品も存在します。サンホワイトは、プロペトの更に上位に位置する最上位の純度を持ったワセリンです。
これらの高純度のワセリンはアトピー性皮膚炎の方へ保湿用に処方されたりもしています。また、目の軟膏として利用されるほどなので顔の保湿にも適しています。ただし、その分価格は高くなっていますので、塗布場所に合わせた使い方をしたほうがよいでしょう。

消費期限にご注意を!

ワセリンは開封後は早く使い切ることを心がけましょう。というのもワセリンは空気に触れると酸化が始まります。酸化したワセリンは肌に塗ると炎症を引き起こすなどの逆効果になる可能性が高いため、利用しないようにしてください。
明らかにワセリンの色が変色していれば、その部分をスプーンなどで除去、廃棄するようにしましょう。

ワセリンを上手に使いこなす!

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私たちの肌ケアの中でも身近なワセリン、今回はその基本的な知識のまとめをしてみました。
繰り返しますが、ワセリンは水分蒸発を防ぐ皮膚表面の膜的な役割としての保湿効果を持つものであり、肌への水分補給の機能はありません。
肌ケアの鉄則は「水分補給→保湿」です。ワセリンだけでは保湿が不十分な場合は、他の手段も併用が必要です。自分の体の状態に照らして、適材適所でワセリンを使いこなしましょう。
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